家族の老後

脳出血で倒れた父のその後。もうすぐ2年。父は1度死んで生まれ変わったのかもしれない。

 

突然倒れ、左半身不随になった父に今思う事。

重い記事でごめんなさい。父が脳出血で倒れて、もうすぐ2年なので、思った事をまとめたいと思います。

現在までの経緯

タイトルにある通り、突然、人は自分の体なのに自分の意思とは違う方向に向かう事があると実感させられました。

日頃からがんばり屋さんの父(71才)は、倒れた日も体調が悪かったのにも関わらず、お世話になってる方へ挨拶に行く為に出掛けました。最近体調が悪かったようで、検査入院の予約をいれていたほどでした。

出先で倒れて救急車で運ばれ、緊急手術をうけました。手術は成功しましたが、リハビリの結局、歩く事も自分でトイレに行く事も出来ませんでした。

現在の状況

今は、老人ホームに預かってもらっています。

老人ホームはたくさんの種類があるようなのですが、父がお世話になっているのは「特別養護老人ホーム」という所です。

病院➡リハビリ病院➡介護老人保険施設と点々としました。

今お世話になっている特別養護老人ホームは、実家からも近く、雰囲気も暖かくて、家族としてはホッとしてます。

もちろん自宅で介護することも選択肢にあります。ですが、母は自分の体に自信がなく高齢にもなっている。実家も二世帯で弟がいるのですが、自営業をしている弟を支えてくれてるお嫁さんにこれ以上の負担はかけられない。

私も旦那さんの両親と二世帯同居しているので、引き取るわけにもいかない。

施設にお願いするしかないと、家族で話して決めました。家に帰れない父を見ていると不憫ですが、これが運命なのです。静かに受け入れなくてはなりません。

映画『ツナグ』で、樹木希林さんが読んだ詩《最上のわざ》の一文です。

この世の最上のわざは何?・・・人の為に働くよりも、けんきょに人の世話になり、弱ってもはや人のために役に立たずとも、親切でにゅうわであること。老いの重荷は神の賜物。・・・

誰しもが死ぬ直前まで元気でいたいと願います。でもそれを選択する事は自分自身の体であってもできません。

まとめ

父はあの倒れた瞬間、老いゆえに少し違う体、少し違う性格、少し違う顔・・・少しずつ違う父に生まれ変わったのだと、今は思います。

ですから私たち家族も、少し違う父に優しくしてあげたいと思います。今まで家族に一生懸命働いてくれた父に、感謝して過ごしたいと思います。

そして、残された寿命をまっとうして欲しいと思います。

旦那さんの両親を見ていると、父より11才上ですが、本当に自分の事を自分で出来る老後って幸せだと思います。それは当たり前の事であって、当たり前の事ではない、背中合わせなのだと。

父ももう少し頑張らなければ、もしかしたら今も体調悪いくらいで元気にしてたかもしれません。

私は思います。

頑張る事はある程度必要です。が、頑張りすぎてしまうと、自分だけでなく、家族にも負担をかけてしまう事になりうるという事。

私はこれからの人生、がんばりすぎず、明日は明日の風が吹くくらいの気持ちで歩んでいきたいと思います。

みなさんも、頑張り過ぎに気をつけて下さいね。

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